2023年10月13日

私立と国立の違いは?

国立の特徴

国立の小学校は文字通り国立の大学に附属している小学校であり、各都道府県に一校以上あります。大学付設の研究機関としての指名があり、学習指導要領に準拠した形で教育課程が実施されます。また、教育実習生の指導、教育理念と実践に関する研究という特色を兼ね備えているため、いわゆる「実習生」が授業を行う場合も多くあります。

大学が女子校であっても附属小学校は共学ですし、入学金や授業料は掛かりませんので、どの学校も毎年多くの受験生がチャレンジします。

国立のメリット

国立小にひきつけられる一番の理由は、お金のことだけではなく、何よりスケールの大きさにあるように思います。

創立百年を軽く超えている学校がほとんどで、そのため敷地面積は広大です。施設、設備面も充実していて、校外合宿施設やプールはもちろん、農場や菜園、牧場、多目的ホールなど、ため息が出てしまうほどです。

学校行事も林間・臨海学校、水泳合宿、上級生と下級生がお互いに協力し合う目的で行われる縦割り遠足、養護学校との交流会など、学校ごとにバラエティーに富み、それぞれが盛んに行われています。

それらは私立小がいくらがんばっても実現しづらいことが多く、さらにいうと学校生活は行事を中心に組み立てられているといってもよいほどなのです。運動会や学芸会づくりも児童中心で行われるため、長い時間をかけ、異学年との交流も盛んになるよう展開されます。

 

国立のデメリット

デメリットとしては、宿題がほとんどなく、いわゆる通知表のようなものがないところが多いところです。そのため習熟の度合いを知るすべが与えられないため、ほかの学校の子と比べて自分の子はどうなのかなどという見極めが困難です。

にもかかわらず、行事などに親の参加が強く求められるため、学校と親が一緒になって子供の教育にかかわっていく意識だけは高まっていくという妙な関係が構築されます。

国立小学校の卒業生に学校の思い出を聞くと「勉強した記憶はあまりない。ただいろんなことをやって楽しかった」とにこやかに話してくれる子も多いのです。

ある意味それは、貴重な体験の積み重ねですのでよいこととは思います。が、系列の中学校に入学するようになると、受験を勝ち抜いてきた子と机を並べなければならないのですから、不安も感じます。

子供に印象に残る様々な体験を望むのでしたら、国立大学の附属小学校が最も適していると思います。